なぜ肩はこるのか?|肩で腕を支えていませんか?

肩こりと身体の使い方
肩こりの原因は、
肩ではないかもしれない
原因を説明する前に、まず一度、
自分の身体で確かめてみてください。
肩こりで悩んでいると、こう言われることがあります。
「姿勢が悪いから」
「血流が悪いから」
「肩甲骨が硬いから」
「ストレスですね」
もちろん、それらが関係していることもあります。
でも私は、肩こりを見る時に大切にしていることがあります。
・・・
その説明で、
本当に身体は変わるのか?
少し、間をおいて考えてみてください
身体の使い方が大きく関係している場合、身体はその場で変化を見せてくれることがあります。
この記事では、肩こりの原因を決めつけるのではなく、まず一緒に身体を観察していきます。読むだけではなく、手を動かしながら進んでください。
まず、荷物を持った時の肩を見てみます
右手に、バッグやペットボトルなど、少し重さのあるものを持ってみてください。
姿勢を正そうとしなくて大丈夫です。肩の力を抜こうとしなくて大丈夫です。今の自分の身体を、そのまま見てみます。
- 右手に荷物を持つ
- 右肩が少し上がっていないか、見る
- 首の付け根や肩の上に、力が入っていないか感じる
- 肩の外側で、腕と荷物を支えていないか感じる
痛みが変わるかどうかではなく、肩の力の入り方を見てみてください。
・・・
いま、肩のどこに
力が入っていましたか?
荷物を持ったまま、もう一度感じてから進んでください
多くの方は、荷物を持った時に肩の外側に力が入ります。
名前は覚えなくて大丈夫です。まずは「肩の外側の出っ張ったところ」と思ってください。専門的には、この部分を肩峰(けんぽう)といいます。
多くの方は、無意識にこの肩峰あたりを「腕の付け根」のように使っています。すると、身体の軸から肩峰までが固まり、肩峰から腕を支える形になります。
肩の外側で腕と荷物を支えていると、荷物を持つたびに肩に力が入ります。
これでは、肩がこるのは自然です。
次に、鎖骨の付け根に触れてみます
右手に荷物を持ったまま、反対の手で右の鎖骨の付け根に触れてみてください。鎖骨を内側にたどった、胸の真ん中に近い部分。胸骨に近い、鎖骨の内側の端です。
強く押す必要はありません。軽く触れて、そこに意識を向けるだけで大丈夫です。
そのまま、こう思ってみてください。
右腕は、ここから
ぶら下がっている。
肩の外側から腕が始まっているのではなく、鎖骨の付け根から、右腕がぶら下がっている。
肩の力を抜こうとしなくて大丈夫。肩を下げようとしなくて大丈夫。胸を張ろうとしなくて大丈夫。ただ、認識するだけです。
・・・
肩の力の入り方は、
変わりましたか?
答えを急がず、腕の重さの行き先を感じてみてください
ここで見てほしいのは、痛みが消えたかどうかではありません。見てほしいのは、肩の力の入り方です。
肩の外側で頑張って支えていた感じが、少し抜ける。腕の重さが、肩だけではなく、身体の中心に近い場所へ預けられる。首の付け根や肩の上の力が、ふっと抜ける。そんな変化が出る方が多いです。
分かりにくい場合は、もう一度「肩の外側から持つ感覚」に戻し、そのあと「鎖骨の付け根からぶら下がる感覚」に戻してみてください。比べると、違いが分かりやすくなります。
肩こりは、肩が悪いわけではありません
肩こりは、肩が悪いから起きているとは限りません。私は、肩こりをこう見ています。
肩こりとは、肩が
頑張らざるを得ない身体の状態。
肩が頑張らないと腕を支えられない。荷物を持てない。姿勢を保てない。だから肩は、ずっと力を入れています。
肩は悪者ではありません。むしろ、今までずっと頑張ってくれていた場所です。問題は肩そのものではなく、肩で腕を支え続けている身体の使い方にあります。
腕は、本来どこからぶら下がっているのか
多くの人は、肩の外側から腕が始まっているように感じています。でも、腕を含む肩まわりが体幹と骨でつながっている場所は、たった一つです。
それが、鎖骨の付け根。
専門的には 胸鎖関節(きょうさかんせつ) といいます。
身体の構造で見ると、腕の重さは鎖骨の付け根を通って体幹へつながっています。だから、腕の始まりを鎖骨の付け根だと認識できると、腕の重さは身体の中心に近い場所へ預けられます。肩だけで頑張らなくてよくなります。
これは、ただ力を抜く方法ではありません
肩の力を抜こうとしても、なかなか抜けないことがあります。それは肩だけの問題ではなく、身体が「肩で腕を支える使い方」を覚えているからです。
今回やっているのは、腕の付け根の認識が肩峰から鎖骨の付け根へ変わること。すると、肩で腕を支える使い方から、体幹に腕の重さを預ける使い方へ、身体の使い方そのものが変わります。
これはテクニックというより、身体の使い方の前提が変わるということです。
その場で変わる時、身体の使い方が関係しています
肩こりには、いろいろな背景があります。身体の使い方、自律神経の緊張、不安や恐怖、疲労、ストレス、生活習慣。すべてを一つの原因で説明することはできません。
ただ、身体の使い方が大きく関係している場合、身体はその場で変化を見せてくれることがあります。鎖骨の付け根から腕がぶら下がっていると認識した時に、肩の力が変わる。荷物の持ち方が変わる。腕の重さの感じ方が変わる。
その変化が出るなら、肩こりには身体の使い方が関係している可能性があります。逆に、それだけでは変わらない場合は、自律神経の緊張、不安、疲労、生活習慣など、別の背景も見ていく必要があります。
だから私は、肩こりを一つの原因で決めつけません。その場で身体がどう変わるかを見ながら、何が関係しているのかを一緒に見ていきます。
古武術の達人から学んだこと
この考え方は、私が古武術の達人から身体の使い方を学んだ時にも、強く感じたことです。
腕をどこから使っていると
認識するかで、肩の力は変わる。
これは、知識ではなく体験です。肩の外側を腕の付け根だと思う時と、鎖骨の付け根を腕の付け根だと思う時。肩の力の入り方が変わります。
力で頑張るのではなく、身体を上手に使う。腕だけで動かない。肩だけで支えない。身体全体をつなげて使う。
肩こりも同じです。肩を揉む前に、肩を鍛える前に、まず肩がなぜ頑張っているのかを見ることが大切です。
まとめ
肩こりは、肩が悪いから起きているとは限りません。肉体の視点で見ると、肩こりの本質の一つは、
腕をどこから支えていると
身体が認識しているか。
肩の外側から腕を支えていると、肩は頑張り続けます。鎖骨の付け根から腕がぶら下がっていると認識できると、腕の重さは体幹に預けられ、肩の力は抜けやすくなります。
肩こりは、肩を揉めば終わりではありません。肩がなぜ頑張っているのか。腕をどこから支えているのか。身体がどう使われているのか。そこを見ることが大切です。
最後に、もう一度やってみてください
- 右手に荷物を持つ。最初と同じように、何も意識せずに。
- 肩の外側で支えていないか、首の付け根に力が入っていないか、感じる。
- 鎖骨の付け根に軽く触れて、「腕はここからぶら下がっている」と思ってみる。
- 肩の力の入り方、荷物の重さの感じ方が変わるか、確かめる。
左手でも同じように試してみてください。左右で感じ方が違うことに気づくかもしれません。
・・・
自分の身体を、
どう使っていたのか。
どう認識していたのか。
その違いに気づいた時、肩こりはただの「肩の問題」ではなくなります
「試してみたけれど、うまく感じられない」
「自分の身体の使い方を、一度見てもらいたい」
そんな時は、お気軽にご相談ください。
あなたの身体が、どこで頑張っているのかを一緒に見ていきます。
たぐち神経整体院(熊本県八代市)|完全予約制