狭窄症・ヘルニアと言われた腰痛でも、身体にできることが残っている場合があります

病院で「狭窄症です」「ヘルニアです」と言われると、
「もう仕方ないのかな」
「骨の形が変わらない限り、痛みも変わらないのかな」
と不安になる方も多いと思います。
もちろん、骨の変形や神経の圧迫が症状に関係していることはあります。
ただ、臨床で身体を見ていると、画像の異常だけが、今感じている痛みのすべてではないと感じることがあります。
骨の形が変わらなくても、痛みが変わることがある
狭窄症やヘルニアと言われた方でも、施術を受けたあとに、
- 腰が楽になった
- 足が軽くなった
- 動きやすくなった
- しびれの感じ方が変わった
と感じる方がいます。
その時、骨の変形そのものが一瞬で変わったわけではありません。
レントゲンを撮れば、骨の形はおそらく変わっていないはずです。
では、なぜ痛みや動きやすさに変化が出るのでしょうか。
そこには、骨や画像だけでは見えない、
身体全体の緊張が関係している場合があります。
身体は全身でバランスを取っている
最初にお伝えしたいのは、身体は全身でバランスを取っているということです。
これは当たり前の話に聞こえるかもしれません。
ですが、腰が痛い時、多くの方はどうしても「腰だけ」を見てしまいます。
「腰が痛いから、腰が悪い」
「足がしびれるから、神経が圧迫されている」
「ヘルニアと言われたから、それが原因だ」
もちろん、その見方が間違いというわけではありません。
ただ、腰の痛みであっても、足、股関節、背中、首などの緊張が、症状のある場所まで繋がっていることがあります。
その繋がりが見つかる場合、施術で変化を出せる余地があります。
反対に、身体を見ても症状につながる緊張が見つからない場合は、私の施術でできることは限られます。
「緊張している」とは、どういう状態か
緊張というと、精神的な緊張をイメージする方も多いと思います。
ここで言う緊張は、もっと身体的なものです。
簡単に言えば、余計な力が入り続けている状態です。
分かりやすい確認方法は、
力を抜いた状態で、軽い力で身体が動くかどうかです。
ご本人は「力を抜いているつもり」でも、私が軽い力で身体を動かそうとすると、全然動かないことがあります。
これは珍しいことではありません。
長く腰痛やしびれで悩んでいる方の多くは、自分では力を抜いているつもりでも、身体は守るように固まっています。
そして不思議なことに、多くの方は最初、自分が緊張していることに気づいていません。
施術を受けて、身体が軽く動くようになって初めて、
「今までこんなに力が入っていたんですね」
と気づく方もいます。
また、一度で気づく方もいれば、日常でまた緊張し、施術で緩み、また日常で緊張する。
その繰り返しの中で、少しずつ自分の身体の状態に気づいていく方もいます。
神経は、張りつめていると症状を感じやすくなる
狭窄症やヘルニアでは、神経の圧迫という説明を受けることがあります。
もちろん、強い圧迫がある場合は、医療的な判断が必要です。
ただ、多少の圧迫があっても、必ず強い症状が出るとは限りません。
私が施術で大切にしているのは、
神経が圧迫されているかどうかだけではなく、その神経や身体全体が張りつめた状態になっていないか
という視点です。
同じような画像所見があっても、症状の強さは人によって違います。
身体全体が緊張し、神経も張りつめたような状態になっていると、痛みやしびれを感じやすくなることがあります。
反対に、身体の緊張が緩み、神経にかかる負担がやわらぐと、症状の感じ方が変わることがあります。
全身を見るとは、何でも症状に結びつけることではありません
「全身を見ます」と言うと、何でもかんでも腰痛と関係づけるように聞こえるかもしれません。
ですが、そうではありません。
身体を見ていると、もっとリラックスできる場所、もっと動きやすくなる場所は見つかることがあります。
ただし、それが今感じている腰痛やしびれに関係しているとは限りません。
改善できる場所があることと、
その改善が今の症状に関係していることは別です。
ですので、身体を見たうえで、
「ここは変えられます」
「でも、今の症状とは関係が薄いと思います」
と感じる場合は、そのままお伝えします。
反対に、症状まで続く緊張の繋がりが見つかる場合は、まだ身体にできることがあります。
施術は、リラックスを学ぶ場でもある
私にとって施術は、単に痛みを取るためだけの時間ではありません。
もちろん、痛みが楽になることは大切です。
動きやすくなることも大切です。
ただ、それと同じくらい大切なのは、
自分の身体が緊張していたことに気づくことです。
身体が緩んだ時に、
- これが力が抜けるということなんだ
- 今までずっと力が入っていたんだ
- 痛い場所だけじゃなく、全身が固まっていたんだ
と気づくことがあります。
この気づきは、とても大切です。
施術後に一時的に楽になっても、日常でずっと緊張し続けていれば、変化は一時的なものになりやすいです。
だからこそ、施術はリラックスを身体で学ぶ場でもあります。
小さな変化に気づくことが、改善の入口になる
腰痛や狭窄症、ヘルニアで悩んでいる方は、どうしても
「痛みがあるか、ないか」
だけで身体を判断しがちです。
ですが、身体の変化はそれだけではありません。
- 少し動きやすい
- 足が軽い
- 呼吸がしやすい
- 立った時の感覚が違う
- 腰以外の緊張に気づいた
- 力が抜ける感覚が少し分かった
こうした小さな変化も、身体を見直す大切なサインです。
痛みがゼロになったかどうかだけではなく、身体がどう変わっているのか。
どこに力が入っていたのか。
どんな時に緊張しやすいのか。
そうしたことに気づいていくことが、改善の入口になります。
答えは一人ひとり違います
腰痛、狭窄症、ヘルニアといっても、身体の状態は一人ひとり違います。
画像では同じように見えても、身体の緊張の出方、動き方、日常での負担、これまでの頑張り方はそれぞれ違います。
だから、答えも一人ひとり違います。
私ができるのは、身体を見ながら必要なアドバイスをすることです。
ただし、答えを一方的に決めつけることはしません。
施術を受ける中で、身体がどう変わるのか。
どこに力が入っていたのか。
どんな時に楽になり、どんな時に緊張するのか。
その経験の中で、ご自身の身体との向き合い方を一緒に探していけたらと思います。
狭窄症・ヘルニアと言われても、画像だけであきらめる前に
病院で狭窄症やヘルニアと言われると、不安になると思います。
「もう仕方ない」と感じる方もいるかもしれません。
ですが、画像の異常だけで、今の痛みのすべてが決まるわけではないことがあります。
骨の形は変わらなくても、身体の緊張が緩むことで、痛みや動きやすさが変わることがあります。
症状まで続く緊張の繋がりが見つかる場合、施術で変化を出せる余地があります。
痛い場所だけで判断せず、身体全体を一緒に見ていきましょう。
自分の身体には、まだ何ができるのか。
その答えを、施術を通して一緒に探していけたらと思います。